ボクシング

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ボクシングの歴史

第1章

ボクシングの起源は古代に遡り、エチオピアでの兵士の訓練からエジプト、クレタ、ギリシアへと広まりました。エジプトでは紀元前4000年頃にボクシングが軍隊の格闘技として採用され、クレタ島の紀元前3000年頃の遺跡からもボクシングの図が見つかりました。
初の試合は紀元前1100年頃にホメロスの「イリアッド」に描かれたエピウスとエウリアレスの戦いで勝者には花を、敗者には酒杯を贈るというエピソードが記されています。
「ボクシング」の言葉の語源は古代ギリシアの「PUXOS」であり、これは「PUGME」(握りしめた拳)に由来しています。 さらに、ラテン語の「PUGILATUS」から「PUGILISM」(ピュージリズム=競技ボクシング)という言葉が生まれ、紀元前688年の古代オリンピックで正式な種目として採用されました。
初代金メダリストとしてオノマストスが輝き、当初は柔らかい革ひもを用いて手を護りつつ戦われていました。 しかし、後にあらゆる攻撃が許され、ケンカ・ファイトのような形態へと変化していきました。
ローマ時代にはピュージリズムが残虐なショーとなり、カエストスに金具や鋲を取り付けた過激な形態が見られました。 しかし、ローマの衰退とキリスト教の普及により、404年に皇帝ホノラスによってピュージリズムは禁止され、長い間表舞台から姿を消すこととなりました。

第2章

13世紀初頭にイタリアの聖職者ベルナルディーネが「ピュージリズム」と呼ばれていた競技を「ボクシング」と名付け、16世紀には英国で復興が始まりました。
ボクシングの先駆者とされるジェームス・フィッグは、棍棒術、レスリングなどを組み合わせた総合格闘技の大家で、1719年に初代英国チャンピオンとなり、ジムを設立して選手を養成しました。
当初の試合は「ベアナックル・ファイト」や「ミル」と呼ばれ、ルールも現在のような形式ではなかったが、後にジャック・ブロートンによって1743年に「ブロートン・コード」が発表され、ボクシングの初めてのルールが成文化されました。
その後、ジョン・グラハム・チェンバースによる「クインズベリー・ルール」が1867年に発表され、これがボクシングの現代的な基礎となりました。

第3章

ボクシングがイギリスで非合法とされた時期もあったが、19世紀末には再び盛り上がり、「クインズベリー・ルール」が制定されました。
その後、アメリカのジャック・デンプシーの時代にはボクシングがラジオで中継され、大衆の支持を集め、ボクシングの黄金時代が訪れました。
統合機関としてWBAやWBCが設立され、国際的な試合が行われました。

第4章

日本ボクシング界の始まりは、渡辺勇次郎が1921年に日本初の本格的なボクシングジムを設立したことにあります。 彼は渡米してプロボクサーとして活躍し、帰国後に日本拳闘倶楽部を設立しました。 ボクシングが日本に根付き、1927年には大日本拳闘会による日本選手権大会が開催され、1931年に全日本プロ拳闘協会が設立されました。 ボクシングは戦後に復活し、1952年には日本ボクシングコミッションが発足し、公正な機関による管理が始まりました。 1954年には白井義男が日本初の世界チャンピオンとなり、日本は国際舞台で数々のチャンピオンを輩出していきました。